Aug 27, 2025
愛犬との防災準備。アウトドアギアを活用したペット用避難セットの作り方
これまで防災準備といえば、自分のことだけを考えれば良い人生でした。アウトドア用品は一通りそろっていましたし、もし大きな地震や津波といった災害が起きても、最初の被害をうまく避けられれば、歩いてでも、自転車でも、安全な場所へ移動して、数週間は自力でなんとかできる自信がありました。
ところが、3年ほど前から愛犬のヤンと暮らすようになって、事情は少し変わりました。自分だけでなく、犬のことも考えて計画を立て、準備をしておく必要が出てきたのです。これがなかなかややこしい。

登山・キャンプの経験を「愛犬の防災」に活かす
もともと登山やキャンプが好きだったので、そうした経験や道具を「いざ」というときに使うこと自体には心配がありません。テントや寝具、調理道具、浄水器など、自然の中で遊ぶときによく使うものをまとめたリュックを、普段から非常用として準備しているので、非常時にはそれを背負ってすぐに出発できます。

キャンプや登山に行くときは、そのリュックから必要なものを入れ替えて持っていき、帰宅したら汚れを落としたりメンテナンスをした上で、また非常用リュックを整えておきます。こうしておけば、突然キャンプに誘われても、非常時でも、すぐ対応できるわけです。
ただ、1年半ほど前からは「ヤン用のセット」も考えるようになりました。食べ物や水、排泄物の処理、応急処置、移動手段など、犬ならではの準備が必要だからです。
人間と共用できるもの、犬専用に準備すべきもの
中には自分のものと兼用できるものもあります。たとえば救急セット。人間用の応急処置と犬用の応急処置で使えるものはほとんど同じです。犬は普段裸足で歩くので、特に足の裏のケガに注意が必要です。地震や津波の後は、割れたガラスや鋭利なものが散乱している可能性が高く、ケガのリスクが増えます。だから救急セットには、包帯、消毒液、ピンセットなど、人にも犬にも使えるものを入れてあります。

一方で、犬専用に準備したほうがいいものもあります。ヤンは何でも喜んで食べますが、非常時に備えて2週間分のドッグフードを常備しています。新しいフードを買ったら、ストックしていたものから食べさせ、常に入れ替えることで、古くならず無駄にもなりません。これで「いざ」という時にいつでも使える状態を保てます。
移動用の道具も工夫しました。歩いて移動する場合はリュックとリードでOKですが、自転車も使えるようにフロントフォークを交換して大きなバスケットを取り付けました。週末のお出かけでヤンを乗せる練習をしているので、非常時でも自転車で素早く移動できます。さらに、カートも用意しました。ヤンを乗せて押すこともできるし、荷物を積んでヤンに横を歩いてもらうことも可能です。

避難所や移動を想定した「練習」の大切さ
私たちがよく発信してる「遊ぶ。学ぶ。備える。」と一緒で、普段から使っておくことが大切です。こうした「練習」も防災準備の大事なポイントです。ヤンには、自転車のカゴに乗る練習、カートに入ってじっとしている練習、ハンモックで寝る練習、さらには避難所で必要になるかもしれない口輪をつける練習もしています。非常時になって初めてお願いしても、うまくいかない可能性が高いからです。普段から少しずつ慣れておくことで、実際に必要になったときにも落ち着いて行動できるようになりますし、一緒にいろいろ経験することでヤンとの信頼関係も深まります。

ペットは大切な家族の一員です。だからこそ、自分のことだけでなく、ペットのための備えも考えておくことが必要なんです。ペットと一緒に暮らしている方は、ぜひ自分の状況に合わせて「どんなものが必要か」を考えてみてください。そして、いざという時に備えて計画を立てて、実際に練習しておくことをおすすめします。