Jun 10, 2025
スプーンクラブの活動
さて、突然ですが、皆様は「グリーンウッドワーク」というものをご存知でしょうか?
ナイフや斧を使い、“生木”を削ってスプーンやカップなど、生活の道具を作るのがこれにあたります。
そのグリーンウッドワークのフリースペースとしてUPI表参道を開放していたのが「UPIスプーンクラブ」であり、今でもグリーンウッドワーカーのコミュニティとして継続中です。
今日はそんなスプーンクラブの活動の一部をご紹介します。
5月某日、その、スプーンクラブのメンバーたちが長野修平さん宅に集まりました。
こちらはネイチャークラフト作家としても活躍する長野さんが手作りした小屋です。
今回のイベントは「まるごと長野修平、まるごとUPI」という題名で、モーラナイフの公式アンバサダーでもある長野修平さんのご自宅のお庭で、UPIの道具を使い倒すといった内容で、まさに「まるごと」なイベントでした。
チョッピングブロック(削り台)を前に、長野さんからのご挨拶。
みんなの憧れでもある長野さんからのレクチャーとあり、とても真剣ですね。
今回は贅沢に丸太から!
長野さんの庭の間伐から出た大きな山桜を用いての製作です。
グリーンウッドワーカーは常に生木に飢えてますので、この丸太からの削り出しは贅沢の極みなんです。
また、庭木など思入れのある木が道具に変わってその先も活きることって、とても素晴らしく有意義なものですよね。一生、大切に使います。
まずは作るものに合わせて、丸太の中から木目を考え切り出します。
斧でも良いし、小割りはモーラナイフのアウトドアナイフでもバトニングで割ることができます。
大きな丸太はフローと呼ばれる道具を用いて、大きな木槌で叩いて細かくしていきます。
もちろん、斧も必需品ですね!
この木取りでは、木の伸縮を考えて、先々て変形するのを想定して適した部分を切り出すので、実はとても重要な作業なんです。
ひと通り材が行き渡ったら、それぞれは最初の荒削りをカービングアックスで進めていきます。この斧は薪を割るようの斧とは違い、刃先は鋭く削るためのアックスで、ナイフのようにきれます。
このアックスワークをどこまで大胆かつ繊細にできるかで、その後のナイフワークの量や、削り易さに関わってくるので、作業効率アップへのカギとなります。
お祭りの出店の型抜き(懐かしい)と同じイメージですね(笑)
おおよその形ができれば、そこからはカービングナイフで成形していきます。
スプーンや器の場合はフックナイフと呼ばれる、凹みを掘るためのナイフを用いて作業をします。
このナイフワークは、とにかく集中します。
外の風に吹かれながら、ひたすらに削っていると、ふと我に帰った時にいつになくリラックスした感覚を覚えることでしょう。
ナイフワークの楽しさはもちろん、集中と削る心地良さから瞑想にも似た時間になり、結果的にスッキリするんですよね。
そうして削り進めたのが、コチラ。
まだまだ途中ですが、おおよその形が見えてきます。
形を作るだけではなく、チップカービングやコルローズと呼ばれる模様入れもこの通り!
刃の先端を使い、繊細に模様を書いていきます。
それぞれが思い思いの物を作りました。スプーンが完成した人。荒削りまでで後で削る用(ブランク)を作成した人。数日掛かりのククサに挑戦した人。
どの作品も作った際のエピソードがあり、木目はもちろん、形状もそれぞれの作者の空気感も色濃く出て、唯一無二の作品となります。
それがグリーンウッドワークの魅力のひとつでもあります。
今回はスプーンクラブのメンバー対象で行ったこちらの会ですが、そのうち、一般募集のできるイベントとして打っていければと考えております。
また、この先も、モーラナイフやカルソフアックス、グレンスフォシュなど、グリーンウッドワークシーンの盛り上げへの働きかけや協力、そして、たくさんのグリーンウッドワーカーの応援が出来ればと考えております。
梅雨時期の今、お籠りで出来る自然体験?アウトドア?として、グリーンウッドワークを初めてみてはいかがでしょう?一生の趣味になりますよ☆★
▼スプーンクラブ
UPI 表参道から生まれた、グリーンウッドワーカーのコミュニティ「スプーンクラブ」が東京で活動中。愛好者が集まってそれぞれ好きなものを削っています。参加にご興味ある方はメール(info@uneplage.co.jp)でお問い合わせください。※件名を「スプーンクラブ」としてください。
活動場所 :
・ミナガワヴィレッジ
場所:東京都渋谷区神宮前
日時:不定期 月1〜2回 18:00〜21:00
費用:¥1000
・木恵楽(竹林工房 遊)
場所:神奈川県横浜市都筑区
日時:要問い合わせ(土日中心に平日も可) 10:00〜16:00
費用:¥1000
instagram
・もくもくハリネズミ
場所:東京都文京区
日時:週に1回程度 (カレンダー参照) 18:00〜21:00
費用:¥1000
イベントカレンダー